『脳が冴える15の習慣』 築山 節

『脳が冴える15の習慣』の書評なるものを書いてみました。
 
著者は医師で、現在は臨床医学研究所の理事長を勤めてます。本書はタイトル通り、冴えない(機能の衰えた)脳をいかにして活性化させるかが述べられてる実用書。
小難しい医学の説明なんか一切なくって、すごく読みやすい文体。著者の提案する習慣に対して具体的な行動例が書かれてて、日常生活に即取り入れられるのが魅力的です。
 
特に印象に残った箇所
  • 「脳を活性化させる朝の過ごし方」で音読はインプット→脳内での情報処理→アウトプットを同時に行えるんやと知って、さっそく実生活に取り入れてみました。実感できる効果は今んところないけど、すでに音読自体が楽しくなってるから今後も続けてこっかなと。
  • 「クリエイティブな能力を高めるために大切なのは、『興味をもってなんでもやってみること』『人生を積極的に楽しむこと』」。うちの学生時代を全否定する一文。ぼっちで本の虫になっとる全国の学生さんにぜひともお勧めしたいです。
 
難点を挙げるとすれば2つ
  • 最終章になって突然対象が変わります。全15章のうち14章までが読者の脳を活発にさせる方法を語っているのに、15章では唐突に他者の意欲を高めることに焦点をあててる。たぶん多くの読者が自身の脳のために本書を手に取ってるって考えられるけど、突然”人の意欲を高めるために他者を好意的に評価しよう!”とか言われても当惑します。実際私はあまりの変化に興味をなくして、最終章は流し読み程度でした。
  • 曖昧な表現が多少みられました。「~だと思います。」「~かもしれません。」って記述ちょいちょいあって、専門医として一般庶民に知識を伝えよる以上、自身の考え、主張にはっきりと自信をもって断言してほしく思います。
 とか偉そうに言いつつも、本書は実践に即した良書であることは確実。前著『フリーズする脳』もぜひ読んでみようと思ってます。

 

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)

脳が冴える15の習慣―記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)